『さくら心中』 第57話 絶対許さない! その1 [さくら心中]
「あ、勝さん」
どんな座り方だよ。
つーか、何をちゃっかりとベッドやソファやテーブル持ち込んでんだよ。
おまけにカーペットまで敷いちゃってぇ。
「なんだと、早くもサクラシアの魔の手が伸びてるのか?」
「すいません、僕が千年桜の枝なんか折ったから」
「そろそろ、ここもヤバイな」
「サクラシアに目を付けられた男は間違いなく不幸になるんや」
「僕…負けません。(怖い顔対決なら)」
「俺も負けとらんぞ!(どうだ?)」
「わたしも負けてないわよ~」(落ち武者?)
「う~ん(固まってるらしい)」
「負けた。_| ̄|○ ガクッ」
「ところで僕はここでこのまま勝さんの傍にいたいんです」
「いいから、早くさくらと結婚でも何でもして逃げろ!」
「イヤです。愛してるのはあなたです。さくらじゃない」
「ちゅーして♪」
「いい加減にしろ!」
「俺だって辛いんだ」
「勝さん、もう好きっ♪」
「俺もだぞ、宅間」
「僕は勝さんとずっと一緒に…。だから一緒に戦わせて下さい。お願いします」
「それは、ダメだ!」
「比呂人はな、俺の大事な比呂人はな、戦いに敗れて命まで落としたんだぞ」
「俺はお前を守る。命を懸けてお前を守る」
「だから力づくでも行かせねぇ!」
「いや~ん。(ρ_;)・・・・ぐすん」
「勝さん、死なないで…(涙)」
なかなか甘い雰囲気にならないこの二人。
幸せになれる日は来るんだろうか…?
勝さん、よほど宅間のこと許せないらしい。
比呂人の事は仕事を通じて信用できたし、
好きだったんだよね。(あ、そういう意味じゃなくて。笑)
だから桜子を何度も何度も持ってかれても許せた。
だけど、宅間は違う。見た目は似てるけど比呂人と比べりゃチャラいし
端から見たら、桜子とさくらを両天秤だもんね。
いきなり現れて桜子持ってかれたらそりゃ堪らないわ。
でも、宅間に無理矢理さくらを押し付けたり、
そんなに感情的にあたるのはみっともないよ、勝さん。
もし、あのまま桜子が勝さんに寄り添ってくれたとしても、
それは、「献身愛」に体する「感謝愛」だもの、きっと…。
と言うか、桜子が思わせぶりなこと言うから悪いんだよね。
「ふぉっふぉっふぉ。かかったわね、バカな娘」
とんでもないことって何? って思ったら
桜子を刺してしまうことだったんですね。
確かにとんでもないけど、あれは事故じゃ?
それに今のさくらなら十分やりそうだから別に驚かないけどね。
それより、さくらがせっかく状況やら自分がどう思われているか
理解しかかってるのに、桜子、煽ってどうすんだよ!
ちゃんと謝ったりする可愛いとこもあったりして、
うまく持っていけばそこまでウザくならないのかもしれないのに。
どうせなら、もっとグッサリ刺されてしまえは良かったのに!(←オイ!)
「宅間堂一、10時10分逮捕」 「行きゃあいんだろ!」
あー、宅間が連行されてゆく~。似会い過ぎ~。(笑)
「黙って聞いてりゃ、好き放題言いやがって…」
「俺は、さくらに手なんが出してない!勝ってヤツが勝手に言ってるだけだ」
「班長、こいつこんな事言ってますけど…」 「でも、桜子さんから電話が…」
「はっ? 桜子がちくったのか?」
「で、どうなんだ!手を出したのか出してないのか?」
「出したって言ったどうする?」
「さてはお前チェリーだな?」 「うっ、鋭いなあの容疑者」
「はん、俺は未亡人熟女萌えなんだ。あんな小娘なんかに興味はない!」
「この人なら、色気ムンムンのうばざくらと歩いとったわ」
「こんなイケメン見間違えるハズないやないの」
「ふ~ん、俺がイケメン? まあね」 「けっ!嫌いじゃボケ」
「それにしても汚たない字やなぁ」 「うるせぇ、ほっとけ!」
こっちはこっちで「桜子一本に絞れ」と迫る二人。
明美と違ってとっとと誓約書を書く宅間。
どっちかぅつーと。
二度と自分に近づかないという誓約書をさくらに書かせたいと思うんだよね。
書いてさえしまえば、「後のことは水に流す」「まあ飲め」と気のいい健ちゃん。
唯幸さんが透けて見えるわ~。
唯幸さんが生きていたらどうだったんだろう。
比呂人によく似た男、さすがに受け入れられないんだろうな。
宅間、勝さんと桜子のこと知ってたら蹴られなくても済んだのにねー。(けけけけっ)
つづきまスカンク♪
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